ピアノの発表会
私は小さい頃ピアノを習っていた
せっかく習っていたくせに練習熱心ではなかったので
当然ながらあまり上手くなかったが
その割に何故かピアノは好きだった
そんな私が
中学生の時に発表会に出ることになった
ピアノ教室とくれば発表会である
必ずくる発表会
出たくないのに強制的で
あれは何とかならないものだろうか
その発表会では
ゴタイゴというバンドがゲスト出演し
「銀河鉄道999」の曲を歌う事になっていて
発表会の記念品として
自分が弾くピアノと「銀河鉄道999」が
それぞれA面とB面に録音されたレコードを貰えることになっていた
なかなかお金が掛かっている
今の私なら絶対に出ない
出演人数のノルマの為に先生から懇願されても出ない
でもその時の私は初めての発表会だったので
ちょっと楽しみにしてしまった
しかも本物の芸能人がやってくるのだ
発表会でいよいよ私の番になった
かなり弾き込んでいたせいで
緊張して記憶が真っ白になっても
指が勝手に動き
なかなか順調だった
自分の指がこんなに頼もしかったのは
生まれて初めてだ
私よりかなり年下の男の子と同じ曲だったが
そんなの気にしない
よしよしもう最後のターンだ
いい調子で最後まで行った
よしっ
と思った最後の最後の締めの音
「ドッレッ」・・
本当は「ドッ↑ドッ↓」
と1オクターブ違いのドで締める最後のドッドッ
だった
がしかし
1オクターブ飛ばした指がちょっと短く
「ドッレッ」になってしまった
ドッレッって・・・
ドッレッじゃ終わった感じがしない
まだ途中って感じである
ドだけもう1回弾こうか
いやいやもう遅い
こんな間があいてドだけ弾いても
ああもう最後の音じゃどうしようもない
ドだけもう1回弾こうか少し考え
やっぱりやめて立ち上がり
私はお辞儀をして退場した
「あ～あ」と思う私に
「弾き直さなくて良かったよ」と先生がいい
私の「ドッレッ」が録音されているレコードをくれた
その後そのレコードは
「銀河鉄道999」だけ聞き
あの有名な本物のバンドが来たんだなぁと
改めて感動したが
自分のピアノは
恐ろしすぎて1度も聞いていない
ものすごく怒られる会社と全く怒られない会社
私は今まで何回か転職してきた
その中に
間違えた時ものすごくものすごく怒られる会社と
注意はするが全く怒らない今の会社がある
その2つを
私の中で比べてみて分かった驚くべき事がある
どちらの会社でも
私の間違え率は全くもって変わらないのだ
私はどこへ行っても同じように
最大限に工夫し努力しているが
結局、間違えている
つまり怒っても怒らなくても
完成度は変わらないのだ
つまり怒るだけ損
という事になる
しかも
怒られない会社は
相談と報告がどんどん出来る
これは良い仕事にも繋がっている
気分だっていい
ものすごく怒っている会社では
怒ったからといって間違いが減るわけでもなく
健康で入社した人が持病を持つようになり
失踪する人が出たり
ある部署の全員が一斉に辞めると言いだしたりしていた
それにものすごく怒る会社は
大抵フォローも悪い
もちろん私だって
間違えたくないと思っているし
ミスしない為の工夫も幾つもしている
なのに幾つもの工夫をすり抜けて
残念な事に間違えている
常に電話に怯え
電話がなる度に
「来た来た、絶対私のミスの電話だ」
とビクビクする
絶対に身体に悪い
ところが
今勤めている会社は
「これからはこうしてね」と注意される事はあっても怒られた事がない
びっくりするほど無い
幸せだ
良い会社をうまい事見つけた
我ながらえらい
だからといって怒られない会社でも
みんな怠けないで
良い仕事をしようと常に努めているし
反省点を次へきちんと生かしている
えらい
私は毎日会社に行きたくないが
いい会社だなと思いながら仕事をしている
怒ることは良い仕事に繋がらないどころか
マイナスな事が良く分かる
怒っている人達は是非辞めてもらいたい
怒ったことで仕事をした気になっているかもしれないが
本当は足を引っ張っているのだ
出来れば注意だけしたら後はフォローするのがベストだと思われる
あれ？
もしかして
子育てもそうかもしれない
北枕からの思わぬ読書の秋
1年位前から首や肩が凝るようになり
睡眠の質も悪くなって
急にこの1年体調が悪い
更年期かなと思っているが
ぐうたらなので病院には行きたくない
ところがこの間ふと模様替えをし
今回は北枕になり
次の日に目覚めると体調がとても良くて
ほんの少しびっくりした
ちょくちょく起きたのに
よく寝た感じがする
もしかして
北枕ってすごいのでは？
全く感じないけど
地球の磁力が実は作用したのでは？
さすが地球だね
と喜んでいたのに
今朝、起きるとそうでも無かった
がっくり
改めて考えてみると
体調が良かった日の前日に
久々に友達が家に遊びに来て
お昼前から夜までいて
その日1日全くと言っていいほどスマホを見なかった
スマホか？
そういえば
ちょうど1年前にアマプラに加入し、
この1年というもの
スマホで海外ドラマのエンドレス状態に陥っている
目もすごく悪くなってる
スマホだった
地球の力ではなかった
と言う訳で
早速アマプラを解約し
図書館で本を借りてきた
借りてきた本
面白いといいな
灯油屋さんとお豆腐やさんと酒屋さん
今週のお題「秋の歌」
うちの実家では寒くなると灯油やさんが
やってくる
その時の合図が
「焚き火」という曲だ。
最初に「垣根の垣根の曲がり角〜」
と曲をかけながら一周して
来たことを知らせる
するとみんな家の前に灯油のプラスチック容器を並べて置いておく
灯油やさんは一軒一軒回って
灯油を入れ、
うちの場合は灯油置き場まで運んで置いてくれる
重いのでとても助かる
うちに来る灯油やさんは飼っているオウムを連れてやって来る
うちの子はいつもオウムと遊んで
灯油屋さんも忙しいのに
嬉しそうにオウムと遊ばせてくれていた
オウムがとても大好きなようだった
私の小さい頃は
お豆腐やさんも回って来ていた
お豆腐やさんのラッパが聞こえると
私は母に頼まれボールを持って走る
他にも
お米を持っていくとポン菓子を作ってくれるお菓子屋さんが来たり
スイカを売りに来たり
酒屋さんも定期的に来ていた
母はお醤油やビールを頼んでいた
ああいうの全く見なくなってしまった
もう今は灯油やさんだけである
楽しかったのになぁ
赤いもの！「色鬼」
今週のお題「赤いもの」
みなさんは知っているだろうか
足の遅い子が鬼ごっこに参加すると
ずっと鬼から脱出出来ない事を。
追いかけても追いかけてもどんどん差が開き、
やっと上手い事鬼を交代したと思ったら
すぐにタッチされ、また鬼になる。
全然楽しくない。
そんな足の遅い子が楽しめる鬼ごっこが
「色鬼」である。
足の遅い子でも本当は鬼ごっこがしたい。
そんな夢を叶えるのが色鬼なのだ。
「赤いもの！」と言われたら
赤い実をダッシュで触ればいい。
うちの子も足が遅いので聞いてみたら、
やっぱり色鬼が好きだった。
うちの子もずっと鬼から抜けられず、
遂に卑怯者と言われようが構わないと開き直り、
年下の学年を狙ったが、その子にすら追いつけず、撃沈した思い出がある。
ああもう親子で。
遺伝かなぁ、ごめん。
足が速いっていいなぁ。
人の事を気にしたって、どのみち出来ない
若い頃の私はすごく自信が無かった
自分はつまんなくて価値が無いと思っていた
みんなは表の舞台にいて、私は舞台の袖で見ている
そんな感覚だった
認められたかったし
好かれたかった
でもいつからだろう
そんな事は重要ではなくなってしまった
人と比べる事も無くなった
自分が何が好きで何が苦手か
分かったからかもしれないなぁ
私が人と比べないでいても
人が勝手に比べて来たりして
こいつっ私の事をダメだなと思ってるな
と分かる時もある
それだってどうでもいい
その人がその人の価値観で比べてきても
私の価値観ではないからだ
私は私のやり方で
いいと思った事をコツコツやるだけだ
人の事を気にしたってどのみち出来ないし
楽しくないもんね
つまんない奴だって思われたって
自分にとってつまんない事するよりはいい
嫌なら立ち去ってくれればいい
ただ、うちの子は立ち去れないので
合わせなきゃなと心配していたが
どうやら居心地がいいと思っているようだし
要求はためらいなく
こっちが困ろうが何度でも言ってくるので
どうやら大丈夫だったようである
やれやれ
マイペースと離婚
離婚を2回して私は、
やっと自分がマイペースなんだと分かった。
人のやり方やペースに合わせようとすると、
うまく動けなくなるのである。
合わせようとすると
とても辛くなってしまうのだ。
そのくせ人と繋がりたいという思いから、
2回も結婚してしまった。
でも子供にだけは合わせる事が出来たから、
ホッとしていると同時に、
画期的な存在だなぁと子供に感心している。
まあうちの子が
ガンガン要求を訴えてくるからなんだけどね
凄すぎて合わせるしかないとも言える。
だけど、
そりゃもう色々言われて大変なんだけど、
分かりやすくていい。
なんで子供だと嫌じゃないんだろう。
それにうちの子はうちの子で、
たくさん許して受け入れてくれている。
いつかうちの子も自立する時が来る。
それはとても嬉しい。
結婚して家を出ていく時が来たら
やっぱりすごく嬉しい。
そして私は独りで老後を迎え、
あまりの寂しさに、マイペースな自分を後悔するかもしれないなぁ。
独りで怖くなる事もあるかもしれない。
でもそれはしょうがないな、
それでもやっぱり独りの方がいいんだから。
困った時と寂しい時だけ都合よく来て、
心から心配してくれる人がいたらいいのに。
