「やりがい」とか「夢」とかの圧力

うちの子が、高校1年生の頃、
宿題の進路のプリントを
何時間も書けずにいた。

行きたい進路を決めて、
理由を書かなければいけないのだそうだ。

まだ将来の夢なんか決まってない。
だから行きたい大学も分からない。
のだそうだ。

「行きたいとこ無くても無理やり決めて、
そんで行きたい理由を、
具体的でものすごく行きたい感じで
書けって言うんだよ、
行きたい訳じゃないのに。」
と言った。

そりゃ大変だ。でもそんなの、適当に嘘を書いちゃえばいいじゃん
と思うが、
うちの子は、嘘とか適当に上手くやる、
というのがとても苦手だ。

友達は、なりたいものが有って、
きっぱりしていた。
自分だけが見つからない。

うちの子は、
ものすごく焦った挙げ句、
井上陽水の「夢の中へ」を聞いて
泣いてた。

「夢」とか「やりがい」とかって
周りの大人が良かれと思って薦めるけど、
すごくプレッシャーなんだよね。

そりゃ有った方が楽しいかもしれないけど、
見つけようとして見つかるものじゃないもんね。
運みたいなものでさ。